鯉のぼりにお母さんがいない理由とは?実はちゃんと意味があった
こどもの日の風物詩といえば、青空を泳ぐ鯉のぼり。
我が家でも、初節句のときから毎年ベランダに鯉のぼりを出しています。
ある年、「こいのぼり」の歌を歌いながら準備をしながらふと娘に聞かれました。
「ねえ、お母さんの鯉はどこにいるの?」
その瞬間はドキッとしました。
「え?」
「おおきいまごいは おとうさん。ちいさいひごいは こどもたち」
確かに。お母さん出てこない…
今まで全く考えたことなかったけど、なんでだろう?
なんとなくモヤっとした気持ちになりつつ調べてみると、実はちゃんとした理由と背景があることがわかり、「なるほど…!」と納得しました。
鯉のぼりを飾っていて気づいた違和感
「こどもの日=鯉のぼり」という感覚で、深く考えずに飾っていたし、「こいのぼり」の歌もちゃんと考えて歌ったことなかったんですよね。
でも、子どもが成長してくると ちゃんと歌の意味も分かるし、ふとした疑問を投げかけてくるんですよね。
「黒いのがお父さんで、小さいのはこどもたちでしょ?じゃあママは?」
……確かに、いない。
赤い鯉がお母さんだと思っていたけど、歌には出てこないんですよね。
娘に言われて初めて「不思議だな」と感じました。
鯉のぼりの意味と歴史
元々のこいのぼりの意味を調べてみたら、中国のお話で鯉が滝を登って「竜になる」というお話で、「こい」が滝を「登る」で、「こいのぼり」になったみたいです。
ポケモンのコイキングがギャラドスになる感じですね。
実は家族のお話ではなく、登るのも1匹だけだったんです。だから、最初に描かれたこいのぼりも黒い鯉1匹だけ。
歌川広重の絵に「こいのぼりの絵」があるんですが、描かれているのは黒い鯉1匹だけなんです。
当時はニシキゴイがいなかったので黒い鯉だったんですが、ニシキゴイの登場により赤い鯉(緋鯉)も飾られるようになり、
- 黒い鯉(真鯉)=お父さん
- 赤い鯉(緋鯉)=子どもたち
という「こいのぼり」の歌の形になりました。
そこからさらに変化していき、小さな青いコイや緑のコイも追加されて
- 緋鯉=お母さん
- 青い鯉=長男
- 緑の鯉=次男
と分けられていったんです。
なぜ鯉のぼりにお母さんがいないのか?
ここで生まれる疑問が そもそもなんで、お母さんがいなかったのか?という疑問。
最初は黒い鯉一匹だけなのは まだしも、次に出てくるのは「こどもたち」で、なんでお母さんは出てこなかったのか?
1個調べると楽しくなってきて、いっぱい調べちゃいました。
それでわかったのは、鯉のぼりはもともと男の子の健やかな成長と出世を願う行事として広まったということ。
江戸時代の武家社会では、家を継ぐ“跡取り息子”の存在がとても重要で、出世を祈る年中行事として「端午の節句(今のこどもの日)」が生まれました。
つまり、「父」と「息子」にフォーカスした象徴として鯉のぼりが作られたそうです。
武家政治だから、お母さんは蚊帳の外ってことですね。
ちょっと寂しい気持ちになりました(笑)
昔の家族観と、今の私たちの感覚のズレ
昔は、
父:家を支える存在
母:家庭を守り、子どもを育てる存在
という役割分担が当たり前。
でも、今は共働き家庭も多く、私自身も仕事と家事・育児を両立しながら毎日バタバタしています。
そんな中で「父と子だけが象徴として表に出る」という構図に、どこか時代とのズレを感じたのも正直なところ。
実際に我が家で取った行動
鯉のぼりを出しながら、家族でこんな会話をしました。
私:「昔は男の子のお祝いの行事だったから、こういう形なんだって」
子:「じゃあママは関係ないの?」
私:「そんなことないよ。ママも家族だし、みんな大事だよ」
結局その年は、鯉のぼりはそのまま飾りましたが、翌年ピンクの小さな鯉のオーナメントを追加して一緒に並べることにしました。
子どもはそれを見て、
「これがママの鯉だね!」
と嬉しそうに言ってくれて、私自身もなんだか心がスッとしたのを覚えています。
もちろん赤い鯉を「お母さん」としているところも多いし、それが浸透してきているのでそれでも良いと思います。
ただ、「こいのぼり」の歌に合わせるんなら赤い鯉は子どもたちってことになるし、ピンクの鯉を追加するのもありなのかなと思います。
モヤっとした気持ちも晴れてスッキリ
調べたときに最初は
「なんでお母さんだけいないんだろう…」
「ちょっと寂しいな…」
と感じました。
でも、それは「母親として大切にされたい」という気持ちというより、家族全員が対等でありたいという今の価値観からくる違和感だったんだと思います。
そう思えたことで、鯉のぼりを見る気持ちも少し変わりました。
子どもに聞かれたときの、我が家流の答え方
我が家では、こんなふうに伝えています。
「昔は男の子のお祝いの行事だったから、こういう形なんだよ。でも今は、家族みんなが大切だから、うちはママの鯉も一緒に飾ろうね。」
難しい歴史を詳しく説明するよりも、「今の私たちの家族の形」を大事にする言い方の方が、子どもにも伝わりやすいと感じました。
家庭ごとの自由な祝い方でOK
鯉のぼりに、こうしなければならない、という決まりはありません。
- お母さんの鯉を足す
- 緋鯉をお母さんにする
- 室内用の小さな鯉のぼりにする
- 子どもと一緒に手作りする
など、家庭ごとに楽しめばOKだと思います。
我が家も、毎年「今年はどう飾ろうか?」と話しながら準備する時間そのものが、すでに大切な思い出になっています◎





